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Nago Mitill
伝えることが 私たちの使命なのだから、
この船が次の時代へ届く、
その日まで生き延びろと、 あなたは言った。
私たちは 共に言葉を紡ぐ。
受け継いだものを、 この手で辿り、 守りながら、
その先に 今、 新しいものを紡いでいく。
来たれ、 未来の継承者たち、
記憶を受け継ぎ、 この船を更なる未来へと送ろう。
すべての紡ぎ手たちの、 それが願い、 私の祈り。
伝えた後は ただ朽ちて消え行くだけの自分なのだと、
悟った若かりし日は、 むなしさで孤独を感じていた。
でも今は違う、 孤独を消すために言葉を紡ぐ。
この船は、私たちを 遠い遠い未来――願わくば永遠へと、繋ぐものだから。
私の声も心も、 この文字には残らないけれど、
それでも あるだけの思いを込めて、 祈りを込めて、 言葉を紡ごう。
私が紡いだ記憶に、 いつか誰かが触れる。
そんな遠い未来に、 涙が出そうになる。
いつか、 この偉大なる船が 未来への航海に発つ、
それを見届けて 私たちの使命は終わる。
はかない紡ぎ手たちの思いは、 私の思いは、 どこまで届くだろう?
わからない…
来たれ、 記憶の継承者たち。
祈りを受け継ぎ、 この船を遥かな未来へと送ろう。
過去から今、 そして今から続く 新しい明日を、 共に紡ごう。
(2008年・筆)
押井守 監督の映画 「イノセンス」 のワンシーン、主人公のバトーが言う、「都市は巨大な外部記憶装置~」のセリフのくだりが好きです。
人間の文明や学問は、過去の歴史的蓄積があり、今があり、そして その上に新しいモノ―未来が築かれていきます。まあ、遺伝子のレベルで見れば、これは人間に限らず、他の動物や植物も、とにかく生命というものは「何かを未来へ伝える」ことを究極的な目的として生きているワケですね。
人間は、他の動植物とは違って、遺伝子だけでなく、膨大な文明的知識をも未来へ伝達しているワケですが、しかし、この文明的知識も、その知識を継承する人間…つまり遺伝子的継承者=子孫が物理的に存在しないと、伝達することができないワケです。人類が絶滅すると、膨大な知識もムダということですネ。
過去の歴史を見てみると、天変地異的災害や戦争で、生命or文明的知識の伝達が途絶してしまった事例も多くあります。なるべく、世界は平和でありたいものです。
支離滅裂ですが、そんな感じのことを考えてました。
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詩は思いついた時に書いてます。まったくもってノロノロなブログですが、週一更新を心がけております。のんびりご賞味下さい。