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Nago Mitill
やわらかな陽射しのなかで、
あなたが差し伸べてくれた手を選んだことが
なんと正しかったことか、
私だけが知っている。
あなたの優しい瞳を見つめながら
この手を離すことだけはするまいと、
私は その時、 誓った。
あなたの温かい腕の、
なんと力強いことか。
私は
あなたを悲しませることだけはするまいと
胸の中で
強く、 祈った。
愛しい人、 強き人よ、
私は あなたに出会い
共に生きるために
ただ、 この世界に 産まれてきた。
もしも 私が
歩みを止めてしまう、 そんな日が来たら
どうか、 私を 救ってください。
私の手を ひいてください。
つらいこと、 悲しいこと、
私は あなたのため、 乗り越える。
あなたと見る 幸福な明日のために、
今、 強く 一歩を踏み出す。
どうか、 私の名を呼んでください。
そして、 共に歩むことを許してください。
死が、 あなたと私を分かつ、 その日まで
この手を、 ずっと離さずにいることを
私に許してください。
(2000年・筆)
Nago Mitill
すべてを 愛おしいと思う前に
誰かだけを 愛し、 その愛を ただ求めたことが
僕には あったのかもしれない。
盲目的な幸福を得るために、 僕は苦悩し
そして、 絶望した。
たとえ目を開いていても、 何が大切なのか
それだけでは、 わかりはしない。
そのことに辿り着くまで この世界を さまよっていた僕は
豊かな空気を吸い込むことの意味さえ、 見失っていた。
ただひたすら 前進することを、 進化とは呼ばないように
ただひたすら 求め続けることが、 正しいこととは思わない。
視覚の刺激、 虚像の情報
それが、 すべてだとは 受け止めない。
一時の情熱を、 僕は思う。
それは素敵だ。 ただ、 儚い。
閉じていた視界を開いて、 それが何であったか目覚めるとき
その 絶望を、 僕は知っている。
だから、 僕は
この世界の すべての愛おしきものを この心に記憶していく。
(1999年筆・/2006年改)
Nago Mitill
花が咲く季節を、 嫌悪するようになっていた。
あてもなく、ここを彷徨ったまま、 また一年が通り過ぎていったことを、
僕は、 ただ ただ、 感じるだけだ。
縫い上げた傷口を 再び引き裂くように、 この季節が 巡ってくる。
貼り付き、 焦がすだけの この想いは、
いつになったら、 この胸から去ってくれるだろう、 浄化されるだろう。
願い続け、 祈り続け、
それでも 僕は忘れられない。
再び、 花が咲く。
戻らない。 もう二度と戻らない。
この想いも、 時間も、 …あなたも。
陽光に輝き、 幸せそうに はらはらと流れる この花が咲くたび、
僕は 自分が抱えている存在を 自覚せずにはいられない。
求めるものを 数えるための、 指さえ失ってしまった手を
目も覚めるような 白く明るい日差しの下で、 ただ見るだけだ。
耐え切れないほど、 たとえ これから 時が過ぎても
幻のように 春は来るだろう、 花は咲いているだろう。
嘘をついた僕の真実を 花は誘いながら、 儚く、 逃げる。
そのたび、 僕を、 痛みが貫く。
穏やかに花を見れなくなって、 一体どれほど時が過ぎたのか。
ぬくもり、 移ろいながら この花が咲く。 …優しさに満ち満ちて。
花が咲く季節を、 僕は嫌悪するようになっていた。
(1999年・筆)
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詩は思いついた時に書いてます。まったくもってノロノロなブログですが、週一更新を心がけております。のんびりご賞味下さい。