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Nago Mitill
進むべき方角は、 分かっている。
誰かが、 そこから僕を呼んでいるんだ。
ずっと 昔、
この世界に生まれ出でた時から僕は、
その呼び声を、 聞いてきた。
小さい頃は 夢が一杯あったなんて、
可能性を自分で削っていくような生き方は、 したくない。
どの道を選んでも、 目指す目的地は同じと気付いた。
幼き日々、 若き頃と同じ方角へ向かって、
走り続けている、 今も。
遠く、 彼方から、 僕を呼ぶ声がする。
誰かが そこから僕を呼んでいて、 進むべき方角は分かっているのに、
全力で駆け抜けることを、 いつも ためらってしまうのは、
自分を信じる勇気が、 僕に足りないからだ。
迷う時は、 いつも 僕に問う。
ここで立ち止まりたいのか、 それとも、 先へ進みたいのか。
答えは、 前から分かっている。
僕は きっと、 立ち止まっては いられない。
辿り着けなくてもいい、 そこへ行ってみたいのだ。
走れない時は歩もう、 それでも前に進む。
胸の奥、 心の彼方から、 誰かが僕を呼んでいるんだ。
そこへ向かって駆けるため、 僕は生まれてきた。
空わたる青き風のように、 僕は 精一杯 生きたい。
幼き日々、 若き頃と同じ夢へ向かって、
走り続けている、 今も。
生き続けていく、 これからも。
風のように 僕は、 精一杯 生きたい。
(2007年・筆)
Nago Mitill
自転車を乗り捨てて、 駆け上がった歩道橋の上。
流れる車を下に見ながら、 一人 跳ねて 踊った。
土砂降りの雨で、 制服は ぐしゃぐしゃ。
泥にまみれても、 気分は最高だった。
灰色の空を見上げながら、 その時 思った。
僕には、 自由がある。
今、 ここから飛び込んで、 車の波に血を ぶち撒けるのも、 僕の自由で、
明日から続く未来を見に、 生き続けるのも、 同じだけの 僕の自由だ。
広い世界を見るのが怖くて、 自分で目を逸らしていたのに、
自分で作った狭い部屋の中で、
世界は狭い、 誰も僕を受け入れてくれないと 嘆き、
世界を憎んだつもりで、 自分を嫌悪していた。
群れるより孤独がいいと、 冷めたふりを装いながら、
他人の価値観に依存した定規で、 自分の度量を測ってたんだ。
泥まみれの制服で踊った時、 分かった。
今、 死を選ぶのも、 生を選ぶのも、
同じだけの価値がある、 僕の自由。
世界を狭めるのも、 世界と繋がるのも、 僕の自由。
自由が無造作に与えられているという幸運を噛み締めながら、
完全な自由は、 ただ孤独を生むのだと知った、 若い日の僕。
孤独に死ぬのも、 世界に僕を生かすのも、
僕の自由。
古ぼけた歩道橋の上で、 踊らなくなった今も、
灰色の空を見上げながら、 自由の意味を考えている。
僕は、 自由だ。
(2007年・筆)
Nago Mitill
どこへ行こうとも、 最後は あなたの隣へ戻ります。
そこが、 私の 帰るべき場所だから。
あなたは 覚えていますか、 あの日の約束を。
あなた と 私が
未来で出会うために交わした、 たった一つの約束です。
私は、 覚えています。 何時までも、 鮮やかに。
夢に、 見るのです。
澄んだ青い空の下、 金色に輝く麦の穂の海
そこを抜けて辿り着く、 風駆ける緑の丘です。
この世界から、 あらゆる苦しみや悲しみが消え、
互いに、 憎むことも、 争うことも無く
誰もが幸福に生きることができる、 そんな日が来たら
空と海が溶ける青い水平線を見ながら、 この丘の上で
もう一度 会おうと、 約束したのです。
あなたは、 笑っているでしょうね。
苦しい時は何時も、 輝くような笑顔で あなたを思い出します。
忘れないのです、 あの日の約束を。
あなたの隣へ戻るために、 私は
たとえ少しずつでも、 歩むのを止めずに、 今、 生きています。
何時か、 約束の日がやって来るのを、 ずっと信じているのです。
美しく平和に満ちた、 優しい未来で
あなたは、 笑っているでしょうね。
あなたは 覚えていますか、 あの日の約束を。
私は、 覚えています。 そして、 信じているのです、 今も鮮やかに。
あなたと もう一度出会う、 未来の約束を。
どこへ行こうとも 私は、 最後は あなたの隣へ戻ります。
そこが、 私の 帰るべき場所だから。
(2007年・筆)
Nago Mitill
魂の色は 七色だから、
君が 今 何色でも、 これから何色になっても、
それで、 いいんだ。
君よ、
囚われずに、 変わっていけ。
風に乗り 空を駆ける、 あの雲のように。
君が 今 何色でも、 これから何色になっても、
君は、 君だ。
世界に ただ一つの、 美しい魂だ。
移ろい、 流れていく この世界の中で、
僕も変わっていく、 とりどりの七色に。
でも、 忘れないで。
僕が 僕であることに、 変わりはないということを。
君よ、
恐れずに、 変わっていけ。
魂の色は 七色だから、
君が どんな色であっても、
それで、 いいんだ。
(2007年・筆)
Nago Mitill
許されることを望む 孤独な魂が
最後に頼るべきなのは
形の無い彼方の神なのでしょうか
でも 無神論者には 辿り着ける天国などありはしない
たとえ 世界中の誰もが 私を許すと言っても
形の無い彼方の神が私を許すと 誰かが言っても
私が私を許さない限り 何時までたっても この心が軽くなることはないのです
この途方もない罪悪感が どこからやってくるのか
私には 分からないのです
大それた犯罪をなしたわけでもなく
どこまでも ただ 普通に生きてきたはずなのに
私の中の誰かが 私を責め続ける
私を許さないと 胸の奥底から叫ぶのです
無神論者には そうして辿り着ける天国などないから
私は この地上を 許しを求めて彷徨う
たとえ 形の無い彼方の神が 私を許すと言っても
私が私を許せない限り 真に許される時は 来ないのです
それでも 何時かは自分を許せる私になりたいから
旅することを 私は止めない
最後は 自分を許して 空へ旅立つことが出来るように
私は 立ち向かい 戦い続けたいのです
許される日まで
(2007年・筆)
Nago Mitill
青い空を夢見て 目を閉ざし
僕は ずっと待っていたんだ
春が 僕のもとへ やってくるのを
春が来て あたたかな陽と優しい風が辺りに満ちたら
その時 僕は目覚め 大きく花開こうと思っていた
灰色の重い空の下 木枯らしの吹きすさぶ不毛の地の上
僕は ずっと待ち続けた 春が 僕のもとへ やってくるのを
何年もの間 目を閉ざし続けた僕は
現実逃避という名の 長い長い 夢を見ていた
鏡を直視することもできず 斜め向こうの歪んだ自分と目を合わせ
何もかも上手くいかないのは まだ自分のもとに 春が来ていないせいだと信じて
僕は ずっと待ち続けた 春が 僕のもとへ やってくるのを
彼方の青空に憧れながら
僕は ずっと恨み続けていたんだ 春が 僕のもとへ やってこないのを
でも それでは駄目なのだね 人は 花とは違うから
何十年 何百年と雪の下で ひたすら望む春が来るのを待つことはできない
春を待つ傲慢さが 植物である花が持たない 人の可能性を忘れさせていた
僕には 足がある 春を 探しに行くための
人は 花とは違うから
自分で あたたかな地を 目指さなければならないのだね
青い空を信じて 僕は立ち上がる
あたたかな春の地を目指し 灰色の地を旅立つ
僕が 自分を独り閉じ込めていた白い雪を ゆっくり踏みしめながら
(2007年・筆)
Nago Mitill
今、 意識して忘れようとしている。
目をそむけ、 何もかも知らないように振舞う。
忘却という時の贈りものが
破れ、 爛れた傷口を、 甘く苦い感傷に変えるのを 待っている。
けれど、 ささいなことを切っ掛けにして
忘れていたはずの感情が、 ふいに よみがえり、
僕を、 強く揺らす。
胸に深く突き刺さる痛み、 ほとばしる悲しみ、
そして、 雪崩のような 苦しいだけの、 愛おしさ。
君への喪失感は、 まだ生々しすぎて
無理やり縫い付けておいた傷口を引き裂き、 赤い血が零れる。
記憶の中の痛みに
立ち向かえるだけの勇気が、 本当は欲しい。
僕の中の君という存在を、 黒く染めたくないから。
君を追いかけ、 罵りたくなる、 僕の醜い感情を
ただ、 今は自分に泣くことを許して 止める。
いつかは君を、 僕の優しい記憶にする。
懐かしい愛おしさで、 君の笑顔を思い出す。
(2007年・筆)
Nago Mitill
届かなかったから その思いを恋と呼び
叶わなかったから その願いを夢と言う
本当は ここを旅立ってしまいたかった
ただ 何も考えずに あなたの手をとって
あなたと共に いきたかった
誰もが孤独にならずにはいられない この広く丸い空の下
あなたの隣に立って 世界を共に旅することは
どれほど素晴らしいことだったろう 今でも目蓋に浮かぶ
記憶のなか鮮やかなのは 私が選ばなかった あなたの手
胸に猛る情熱の感情に すべてを捨て去ってしまえるほど 私は幼くなかった
ここで 私が果たすべき役目 しなければならないこと 私のこんな不器用な生き方
分かっていて 答えを知っていて 共にいこうと 手を差し出したあなたは 残酷で
けれど 私は あなたを責めはしない
あなたも 私も あなたの差し出した手の上に 一瞬の夢をみた
涙が出るほど 素晴らしく優しい夢を
果たされる当てもない約束を交わさなかったのは
私が愛する あなたの自由な魂を曇らせぬため
届かなかったから その思いを恋と呼び
叶わなかったから その願いを夢と言う
本当は 何も考えずに あなたの手を選び
あなたと共に いきたかった
(2007年・筆)
Nago Mitill
僕ら、 心の中どこかで繋がっていること
互いに分かっていたから、 何気なく別れたんだ。
涙も感慨もなく 当たり前に笑って別れてから
電話もメールも、 ずっと、 やり取りしていない。
でも、 疑っていない、 何年たっても変わらないこと、
この空の下で一緒に生きている、 僕らは 仲間だ。
思い出したように時々、 メッセージもない無口な手紙だけ往復している。
無理に会おうとも思わない。
この先、 二度と会えなくても、 心は繋がっているから
寂しくなんてない、 お互い 苦笑いで思っている。
きっと、 あいつは、 相変わらずで、 なんとかやってんだろう。
僕も、 そうさ。
もし、 偶然、 また会うことがあったら
素直に喜んで、 朝まで飲み明かそう。
でも、 たぶん、 本心は明かさない、 大事なことは話さない。
言わなくても分かっている、 僕ら 心の中どこかで繋がっていること
遠く離れて、 別々の道を歩んでいても
何時も一緒に生きている、 僕らは 仲間だ。
僕ら、 共犯者のようで、 魂のあり方が、 どこか似過ぎていること
互いに分かっていたから、 何気なく別れたんだ。
未来で会う約束が あってもなくても
僕ら、 心の中どこかで繋がっている
同じ場所目指して、 同じような道を歩んでいる。
この空の下で、 一緒に、 生きている
僕らは、 仲間だ。
(2007年・筆)
Nago Mitill
繋ぎとめていてくれ、 僕を
この地上に
きみの その温かな手で。
僕は、 何時も、 境界線に立って、
炎の上、 軽やかなステップを踏んでいる。
迷いがないわけではないのに
ここを飛び出せず、 行き先を変えることもできない。
狂気は 日常の先の紙一重だ。
苛立ちと怒りが、 時折、 僕の仮面を奪う。
自由を切望する葛藤が
地を蹴って世界を壊してしまえと囁く。
繋ぎとめていてくれ、 僕を
この平凡な世界に
きみの その温かな声で。
手をのばせば届くところ、 僕の声に応えてくれるところ
そこに、 きみが居てくれるだけでいいんだ。
あらゆる束縛から 解き放たれるということが、
孤独になるということだと、 僕は分かっている。
本当に自由になってしまったら、 僕はどうなってしまうか分からない。
甘く、 けれど、 強く
僕を束縛していてくれ、 何時までも。
狂気は 淡白な日常の連続形だ。
僕は、 何時も、 境界線に立って
炎の上、 軽やかにステップを踏んでいる。
どうしようもない浮遊感で一杯の この世界で、
きみの手の現実感だけが 本物なんだ。
だけど、 束縛を厭い、 自由を切望する葛藤が
地を蹴って世界を変えてしまえと、 僕に、 絶え間なく囁く。
繋ぎとめていてくれ、 僕を
この地上に
きみの その温かな手で。
(2007年・筆)
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詩は思いついた時に書いてます。まったくもってノロノロなブログですが、週一更新を心がけております。のんびりご賞味下さい。